【AIお悩み相談】なんでもかんでもAIと言っているけど、それってプログラムでは?
最近AIがブームですが、AIって何?SF?バーチャルYoutberにいるよね?と、そもそもAIって良く分からないので沢山疑問があると思います。そんな悩みを解決すべく、JDLA G検認定のぴよ猫がAIの疑問にお答えします。
最近「AIを使ってます」という商品が多いけど、機能を見るとそれってプログラムだよね。というものが多いけど何で?違和感を感じる。例えば米Adobeアドビ社がAIによる画像の自動識別機能を発表したけど、それって「なげなわツール」と何が違うの?
AIという言葉は人によって解釈が違うから、そのAIという表現はおかしいのでは?という違和感を感じることもあると思うよ。でも、AIと言っている商品はちゃんとAIを組み込んでいるよ。AIを使っている商品は従来のプログラムよりも幅広いことが出来るんだ。
1.AIの言葉の定義
AI(人工知能)とは
AIは日本語で人工知能と訳されますが、「知能」の定義が曖昧なので、AIの定義もあいまいです。
多くの人は、AIは人間と同じ様に考えるコンピューターのことと解釈していると思います。が、何をもって人間と同じかでAIの線引きが人それぞれで異なります。
最近のAIという言葉の使われ方
最近使われるAIという言葉は『ディープラーニング(機械学習)を取り入れたソフトウェア』という意味で使われることが多いです。
ディープラーニングは人間の脳の仕組みをコンピューターで再現したもので、部分的に人間の知能と同じことが出来ます。
ディープラーニングを学んだ方にとっては、AIとディープラーニングは違うと思うと思いますが、世の中の大半の方はその違いが分かりませんので、大手メーカーなどは機械学習を取り入れた商品を一般の方に分かり易い様に、AIを組み込んでいると宣伝しています。
脳の構造を模したニューラルネットワーク
ディープラーニングで出来ること
ディープラーニングを用いることで、コンピューターが部分的に人間の知能と同じことが出来ます。
例えば、画像認識、音声認識、言語翻訳などを人間と同じ様にコンピューターで行うことが出来ます。具体的にはAIは予め与えられた情報以外の新しい事象にも柔軟に対処することが出来ます。
AIとプログラムでは何が違うか?
- プログラムとは、ある問題を解く手順を事前にコンピューターに教えておくことです。
- AI(機械学習)は、ある問題と似た事例をコンピューターに教えます。問題の解き方はコンピューターが考えます。
プログラムとAIで簡単な問題を解かせた場合、どちらも同じ答えをしますので、AIとプログラムは外見からは見分けがつきません。
しかし、応用が必要な問題をプログラムとAIに解かせた場合、プログラムは応用が出来ないので問題を解けません。AIは応用が出来るので問題を解くことが出来る(かもしれません)。
人で例えるとプログラムとAIには高校生と大学生くらいの差があります。問題の解き方を教わって解き方が分かっている問題は解ける高校生と、自ら研究して解き方を見つける大学生くらいの開きがプログラムとAIにはあります。
2.AdobeのAIと「なげなわツール」は何が違う?
AdobeのAI(Adobe Sensei)
Adobe Senseiは、Adobe社の各製品の機能を向上させるAIです。
例えば、Adobe IllustratorはAIを組み込んだことで曲線ツールは、複雑だった高品質の連続曲線をAIで容易に描ける様になりました。
なげなわツール
なげなわツールは、カーソルをドラッグして選択範囲を作成します。カーソルの動きそのままが選択範囲となります。
AdobeのAIとなげなわツールの違い
なげなわツールは人が選択範囲を指定します。Adobe Senseiも人が選択範囲を指定することに変わりがありませんが、選択範囲をAIが画像に合わせて補正してくれます。
如何でしたでしょうか?AIの疑問に少しでもお役に立てたなら幸いです。